2017.01.05
規制と衰退が続くパチンコ業界、2017年には何が起きるのか?
少し遅れましたが、新年明けましておめでとうございます。
2017年の最初のコラムとして、今年、パチンコ業界に起きそうな出来事や展望などを記してみようと思います。
[PR] 規制が続くパチンコ業界に打開策はあるのか?
カジノ合法化で何が起こる?
まず最初に挙げるとするならば、昨年末が最終期限だった撤去問題のことになるのではないでしょうか。
現時点(1月5日)においても、まだ最終撤去リスト記載の対象機種の設置されている店舗が多少存在しているようです。
(参考ページ)12月末期限のパチンコ最終撤去リスト(3次)の現在の撤去状況について
最大の懸案事項であったCR牙狼魔戒ノ花の撤去・回収の方も年末に向けて急速に進み、最悪の事態は避けられたように思えます。
しかしながら、最終期限を守らなかった店舗は存在する訳で、そのような事態に対し「取り締まり行政側」は本当に動いてくるのでしょうか?
当サイトでは度々このことについて触れており、店舗を行政処分する場合、同時にメーカーを行政処分することにも繋がるのではないかという見解に達していました。
(参考ページ)12月末撤去期限における業界団体のペナルティと警察庁の方針
「取り締まり行政側」は、講話等において行政処分を示唆していますが、厳密にこれを実行するとなると、その社会的影響は計り知れないものとなるでしょう。
パチンコ店舗のみならず、パチンコメーカーが複数倒産に追い込まれてしまうのですから。
今回そのような大鉈を振るうことがあるのかと問われれば、その可能性は低いといわざるを得ません。
一方、業界団体側の未撤去店に対するペナルティにしても同様で、おそらく8月末の撤去期限における対応と同じような感じになるのではないでしょうか。
つまり、実際のペナルティの発動までには至らないのではないかということ。
とはいっても、何が起こるのかは分からないので、暫くの間はこの問題を注視していく必要があるように思います。
昨年の年末に成立したカジノ法案によって、ギャンブル依存症問題が大きくクローズアップされることになりました。
今年、ギャンブル依存症問題はパチンコ業界にとって中心的課題の一つになっていくものと思われます。
1月20日に召集される通常国会において、ギャンブル依存症対策の基本法案が提出される予定になっています。
この法案は、ギャンブル関連全般を網羅する包括的な内容となり、当然パチンコ業界もその規制の対象となります。
さらに、厚生労働省においては今年度から依存症に対して、
-
依存症関連予算を1.1億円から5.3億円へ増額
-
依存症の専門医療機関を現在の5ヶ所から全国67ヶ所へと拡充
-
民間団体・回復施設への支援
などの取り組みを行う方針を示しております。
そしてもう一つ重要なのは、厚生労働省が国立研究開発法人「日本医療研究開発機構」に委託しているギャンブル依存症患者の実態を把握する調査の結果の公表が、2016年度中に行われるということ。(都市部の成人のみ対象、全国を対象としたものは5月頃になる見込み)
おそらく3月頃になると思われるのですが、これでギャンブル依存症患者の現況を掴めるようになるはずです。
厚生労働省の前回のギャンブル依存症調査に対しては、色々と問題点も指摘されており、「ギャンブル依存症の疑いがある人の数、536万人、成人の4.8%」という言葉がひとり歩きしているという現状で、今回の調査によって修正がかかる可能性があります。
いずれにせよ、通常国会が始まる今月から会期末の6月あたりまでに、ギャンブル依存症対策関連の様々な話題が飛び出してくるものと思われ、その動向には目が離せません。
前章で触れた「ギャンブル依存症対策の基本法案」にも関係していますが、パチンコ関連の出玉規制が盛り込まれる可能性があります。
(参考ページ)ギャンブル依存対策法案提出へ パチンコ出玉制限も検討|朝日新聞
あくまで当サイトの予想ですが、これに伴い出玉関連の規則改正が行われるのではないかと思っています。
もしそうなれば、昨年の内規変更、「大当り確率下限1/320、確変継続率65%以下」に引き続く規制になります。
パチンコ業界のこれまでの歴史は、ご存じの通り、「規制強化→規制緩和→規制強化→規制緩和」のサイクルを繰り返してきたもの。
しかしながら、今回ばかりは「カジノ法案成立による様々な外的影響」によって、暫くは「パチンコ業界の規制緩和」を期待できない状況となってしまいました。
昨年の業界売上高急減に引き続き、今年もMAX機撤去の影響を含め業界にとっては厳しい道のりが待っているのかもしれません。
[PR] 規制が続くパチンコ業界に打開策はあるのか?
カジノ合法化で何が起こる?