2016.01.04
パチンコに勝つための攻略法や必勝法って本当に存在するの?
まず最初にパチンコの『攻略法』についてです。少し前にパチンコ攻略法詐欺が話題になりました。世に雑多なパチンコ攻略法は流通しているのですが、その9割は詐欺的なものと考えて良いと思います。しかし、なかには本物の攻略法が存在するのも事実です。
ところが、現在のパチンコにおいてはパチンコホール側のデータチェックシステムも高度になっており、本物の攻略法の寿命は非常に短い。ましてや、恒常的にホールから大金を抜き取ることができる攻略法などはまず存在しません。
次にパチンコの『必勝法』についてです。実は『必勝法』に関しては、凡そ存在していると見て良いかと思っています。
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ずばり言ってしまうと、パチンコの必勝法とは『「 ボーダーラインやトータル確率を使って算出した期待値 」に基づいた正攻法』のことです。これを先人に倣って「ボーダーライン理論」と呼ぶことにします。理論の内容は、後で少し説明することにします。
よく「パチンコの必勝法教えます」、「パチンコの勝ち方教えます」といって高額の教材が売られていたり、高額のセミナーや講座が開催されているのを見ますよね。実は、これらの中身は、上で述べたボーダーライン理論がまとめられているに過ぎません。
試しに『パチンコ ボーダーライン』、『パチンコ トータル確率』で検索してみて下さい。大金を払わなくても、ボーダーライン理論について書かれたサイトが山ほど出てきます。
では、パチンコの唯一の必勝法であるボーダーライン理論について、そのエッセンスだけ掻い摘んで説明してみようと思います。問題を単純化するために、とりあえずこれ以降の考察は、等価交換の場合に的を絞って行うことにします。
等価交換におけるボーダーライン理論の基本式は以下のようになります。
(参考)パチンコ用語
実は、この式を根本的に理解できれば、目的の半分は達成できたと言えるのですが、少し難しく感じられるかもしれません。それでは、式について少し説明してみることにしましょう。
右辺の①の部分が大当たり1回につき得られる金額、②の部分が大当たり1回を得るために要する金額で、カッコ内の①-②が大当たり1回ごとの収益となります。これに大当たり回数を掛けたものが、期待値 X(期待できる勝ち負けの金額)ということになります。
この基本式を踏まえて『ボーダーライン理論』を説明すると、次の一文となります。
あるパチンコ台の勝ち負けというのは、長い目で見ると平均的に、「ボーダーライン理論の基本式」で算出した「期待値(期待できる勝ち負けの金額)」に等しくなる。
順序が少し逆になってしまいましたが、トータル確率について説明します。トータル確率の逆数は以下の式で表されます。
(参考)パチンコ用語
初当たりというのは、連チャン大当たりの内の一番最初の大当たりのことです。
初当たり確率逆数 P とは、文字通り初当たり確率の逆数のことで、初当たりが来るまでに平均何回デジタルを回転させればいいかという数字。平均連チャン数 H とは、初当たりが来た時に平均で何回連チャンするかという数字です。(注1)
つまり、 トータル確率の逆数 T とは、「大当たりを1回させるために実質的には何回デジタルを回せばいいのか?」という考え方を数値化したものとなります。
実用面においては、トータル確率の方を使用することになります。そして、このトータル確率というのは、あるパチンコ台の当たりやすさを計る目安として非常に便利であるので、多くの場面で使われています。
例を挙げてみましょう。初当たり確率1/400、平均連チャン数4回の機種が存在した場合、この機種のトータル確率逆数は100ということになります。もちろんトータル確率というのは、その逆数になりますから、この機種のトータル確率は1/100となり、平均で100回デジタルを回転させれば1回の大当たりを期待できる機種ということになります。
※(注1)平均連チャン数は確率変動継続率を用いて、1/(1-確率変動継続率)で求めることができます。確率変動継続率が60%ならば、平均連チャン数は1/(1-0.6)=2.5連チャンとなります。実際には、時短も考慮に入れて平均連チャン数を求めることになります。(注2)
※(注2)時短中に大当たりする確率は、時短連チャン率(注3)ととらえることができ、(注1)と同様の式を使えます。時短連チャン率が20%ならば、時短連チャン数は1/(1-0.2)=1.25連チャンです。全体での平均連チャン数は、確率変動継続率のみを考慮に入れた平均連チャン数と、時短連チャン数の掛け算で求めることができます。つまり、確率変動継続率60%、時短連チャン率20%の場合、全体での平均連チャン数は2.5×1.25=3.125連チャンとなります。
※(注3)時短回数n回転、初当たり確率pのパチンコ台の場合、時短n回転以内に一回も大当たりしない確率は(1-p)^nとなります。従って、時短n回転以内に大当たりする確率は1-(1-p)^n。例をあげると、時短回数100回転、初当たり確率1/400のパチンコ台の場合、時短100回転以内に大当たりする確率は1-(1-1/400)^100≒0.221となり、いわゆる時短連チャン率は22.1%程度となります。
(参考)パチンコ用語
さて、式 A において、左辺の期待値 X を 0 としてみましょう。
(参考)パチンコ用語
この式を、千円あたりのデジタル回転数 R の方程式とみなし、R で解いてみます。
実は、上の式こそが『期待できる収益金額が0となる場合の千円あたりのデジタル回転数』である、ボーダーラインの式に他なりません。
例えば、トータル確率1/100、平均出玉1500個のパチンコ台の場合。式 B にこれらの数値を代入してみます。
このパチンコ台のボーダーラインは、千円あたりのデジタル回転数が16.7回転であることが分かります。
別の角度から、式 B を導いてみましょう。大当たり1回を得られるデジタル回転数を、大当たり1回で得られる金額で回すことができれば、期待できる収益は0となります。この時に、千円あたり何回デジタルが回っているかが分かれば良いわけです。
(大当たり1回を得られるデジタル回転数):(大当たり1回で得られる金額)=(この時の千円あたりのデジタル回転):(1000円)
上式を数式で表してみます。
これを、R について解くと、まさにボーダーラインの式 B と一致することが分かります。
なんだかいろいろ数式が出てきましたが、パチンコで勝つためには次の三つのステップを実行するだけです。
- 式 B を基にしてボーダーラインを把握する。
- 式 A を基にして期待値 X を把握する。
- ボーダーライン以下のパチンコ台を打たないように注意しながら、期待値 X の出来るだけ大きいパチンコ台を探して打ち続ける。
実は、パチプロやパチンコで勝っている人は、それぞれ自分独自のやり方で行いつつも、基本的には上の三つのステップを恒常的に地道に実行しているだけです。
釘読みや止め打ちなど細かい技術的なこともありますが、期待値がある勝てるパチンコ台を見つけたなら、それを打ち続けることがパチンコ収支をプラスに持っていく為の唯一の道となります。
釘読みや止め打ちなど細かい技術的なことは、またの機会に書いていきたいと思っています。
結局パチンコで勝つための唯一の必勝法は、ボーダーライン理論を基にした正攻法以外にはありえないということです。
そして、これを継続して実行していくには地道な努力が必要になりますが、きっとその努力は報われるに違いありません。
どうか、本コラムに書いてあることを念頭に置いて、日々のパチンコ稼働をしてみて下さい。
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