回転率の公式をバージョンアップしてみよう！

以前紹介した、回転率の公式を以下に再掲してみる。

（参考）パチンコ用語

二つの式の内、上の式が回転率からヘソ入賞確率を求めるものであり、下の式がヘソ入賞確率から回転率を導き出すものである。

以前のコラム（パチンコの回転率について本当のことを教えます！！）でも触れたように、これらの式は一般入賞口の事が考慮に入れられていない。

つまり、一般入賞口が完全に潰されている場合に適用される公式なのである。

一応、一般入賞口からの戻り玉が非常に少ない現在のホール状況に於いて、これらの式の近似的な使用は可能。

しかし、今後市場に導入されてくるであろう「新基準のパチンコ台」には適用できない。

なぜなら「新基準のパチンコ台」では、一般入賞口に玉が頻繁に入賞すると思われるからだ。

（参考）一般入賞口問題は今後どうなる？

それでは、一般入賞口を考慮に入れて回転率の公式を改良してみよう。

（参考）パチンコ用語

改良前と同じく二つの式の内、上の式が回転率からヘソ入賞確率を求めるものであり、下の式がヘソ入賞確率から回転率を導き出すものである。

式が少し複雑になりましたね。

実を言うと、前回のコラム（一般入賞口にパチンコ玉がたくさん入るようになると一体なにが起きるのか？）のシミュレーションではこれらの式を使っていたのだ。

計算の一例を挙げよう。あるパチンコ台が以下のような状態を持つとする。（前回のコラムのシミュレーションの中にも出てくる）

• 一般入賞口賞球数は 10 個
• 一般入賞口入賞確率は 1/1500
• 回転率は 16.6

この時、ヘソ入賞確率は式 G を使って以下のように計算する事が出来る。

回転率の公式をバージョンアップしたところで、今度は以前のコラム（パチンコの回転率について本当のことを教えます！！）にも掲載した「回転率のデータ」の方も更新してみようと思う。更新したデータを以下に掲載する。

上表オレンジ色の列の右側は一般入賞口入賞確率 0 のデータ、つまりバージョンアップ前のデータである。

そしてオレンジ色の列の左側は、「現状のホールに即していると思われる一般入賞口入賞確率 1/1500」のデータである。

（参考）一般入賞口の現状を「遊技産業健全化推進機構」の「遊技機性能調査」から推測してみる

データ全体としては、前回のコラム（一般入賞口にパチンコ玉がたくさん入るようになると一体なにが起きるのか？）のシミュレーション結果に、多少類似している点があると思う。

しかしながら、このデータも将来的に何らかの役に立つときが来るのではないかとも思っている。

本コラムでは、従来の「回転率の公式」を、一般入賞口も考慮に入れた新しい形にバージョンアップしました。

今後、市場に導入されてくるパチンコ台は、新しい基準の「ベースが高い一般入賞口からの戻り玉の多いもの」であろうと思われる。

このような台の「回転率とヘソ入賞確率の関係」を考察する際に、新しい「回転率の公式」は威力を発揮するだろう。

さらに、新しい「回転率のデータ」もきっと役に立つに違いない。