カジノ

 2016.06.20

【パチンコ撤去リスト】今回の撤去問題が以前のパチンコ業界のピンチと異なる3つの点とは?

6月のリスト発表期限が直近に迫る中、パチンコ最終(第3次&第4次)撤去リスト関連の様々な情報が入り乱れてきています。

真偽不明の物もありますが、ある程度信頼できると思われる情報を、まずは紹介してみることにしましょう。

その後に、今回の撤去問題が以前のパチンコ業界のピンチと異なると思われる点について考察してみます。

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パチンコ最終(第3次&第4次)撤去リスト関連の最新の情報

最終リスト関連の様々な情報の中で、特に重要と思われるものを纏めてみましたので以下に示しておきます。(当サイト独自の判断であることに、ご留意下さい)

  • リストの発表日は22日。
  • 撤去対象機種は60万台以上。
  • 撤去期限は12月末までで、撤去出来なかった場合はホール・メーカーとも行政処分。
  • 確変65%超える甘デジまで撤去対象。

厳しい内容ではあるのですが、3番目の「12月末までで、撤去出来なかった場合はホール・メーカーとも行政処分」というのは、相当信憑性があるのではないかと思われます。

なぜなら、期限までに撤去できない場合に、警察側にはメーカーやホールを罰するだけの法律的な根拠があるからです。

よって、これから迎える6月から12月末までの6ヶ月間というのが、パチンコ業界の直面する試練の時となる可能性があります。

かつてパチンコ業界がピンチに立たされた場面はいくつかありましたが、台の撤去に関連するものには「社会的不適合機の撤去」と「みなし機の撤去」があります。

それでは、今回の撤去問題の参考になると思われる「社会的不適合機の撤去」について少し復習してみましょう。

社会的不適合機の撤去について

今と違って、まだパチンコ業界が熱かった1996年当時、パチンコ店の駐車場で放置された子供が、熱中症で死亡するという事件が起きました。

これをマスコミが大々的に取り上げ、背景にはパチンコにおける過度の射幸性があるとしたのです。

そんな中で、警察の方針ということもあり、日工組、日電協、日遊協、全日遊協の業界4団体が、社会的不適合機として、98機種、704970台をホールから撤去することを発表したのです。

この時の撤去リストの中には、まだ現役で名機としてホール稼働していたものが沢山ありました。

そして、この時期を境にパチンコ遊技人口は減り続けることになります。

それでは次に、「みなし機の撤去」について少し触れておくことにしましょう。

みなし機の撤去について

さて、1996年以降、社会的不適合機撤去による市場低迷が続く中、スロットが徐々に台頭してくことになります。

そんな中で、獣王という機種の登場により、一連の爆裂ATブームが始まる事になります。

この時の差枚数は5万枚、金額にして100万円に達するものもあり、その射幸性は限界まで達し、破産者が多数発生したようです。

当然警察から目を付けられるようになる訳ですが、その前に日電協は自主規制を行いました。

しかしながら、警察は2003年10月に、「ミリオンゴッド」、「アラジンA」、「サラリーマン金太郎」のスロット3機種を検定取り消しとした後に、2004年7月1日には、パチンコ・パチスロの規則改正を施行しました。

これにより、以前の規則を基に作られた機種は検定期間を過ぎた場合、ホールにて稼働出来なくなりました。(ちなみに、検定期間を過ぎた機種のことは「みなし機」と呼ばれます。)

つまり、スロットのとばっちりを受けるような形でパチンコの機種も撤去されるという形になったのです。

この時の撤去の期限は、2006年6月20日だったのですが、実際のところは経過措置も含め、2007年10月をもって4号機機種は全機種撤去されたようです。

復活して来たかに見えた業界ですが、これ以降現在まで市場は下降トレンドにあります。

さて、以上2つの過去の撤去問題をざっと見てきた訳ですが、これらと今回の撤去問題の相違点について考察してみたいと思います。

今回の撤去問題が以前のパチンコ業界の撤去問題と異なる点【その1】

以前の2つの撤去問題である「社会的不適合機の撤去」と「みなし機の撤去」においては、いずれも過度な射幸性を抑制するための措置でした。

その点では、今回の撤去問題も変わりはないのですが、前回の2つの場合、社会問題化するほどの熱量があったのに対し、今回の場合はギャンブル依存症の問題があるにせよ、そこまで過激に問題視されている訳ではありません。

そして、此処が決定的に違うところなのですが、前回の2つ場合は市場がある意味大きくなっている時に規制を加えられ、その後に縮小傾向になっているのに対し、今回の場合は市場自体が下降トレンドに入っている時に、追い打ちをかけるように規制がかかったということです。

このような形での規制のかけられ方は、未だかつて業界が経験したことがないように思われます。

今回の撤去問題が以前のパチンコ業界の撤去問題と異なる点【その2】

次に、撤去措置の期限までの期間が非常に短いことです。

「社会的不適合機の撤去」の例を挙げてみますと、98機種、約70万台を、1996年10月から1998年1月までの約1年3ヶ月の間に、第1次から第4次まで計4回に分けて撤去が行われています。

当時のパチンコ台数約400万台に対し、現在約290万台程度の規模であることも考えると、撤去台数が同レベルの場合、スケジュール的に今回の撤去措置期間が6ヶ月しかないのは、少し短か過ぎるように思われます。

この撤去措置期間の短さは、入れ替え頻度の元々少ない中小ホールに、どのような影響を及ぼすかは未知数であると言えるでしょう。

今回の撤去問題が以前のパチンコ業界の撤去問題と異なる点【その3】

最後に、これが最も重要な点だと思うのですが、これまでの2つの撤去問題は過度な射幸性に端を発しているのに対し、今回の場合はちょっと趣が違うぞということです。

表向きは、今回の撤去問題もパチンコ台の過度の射幸性によるところと見られているのですが、実際のところは、「検定時と異なる状態のパチンコ台が出荷され営業の用に供されている」という「遊技くぎ」の問題だからです。

これは、一連の撤去問題の始まりである2015年1月の警察庁の講話の内容をよく読んでみれば分かることと思います。

つまり、今回の撤去問題というのは、過去の撤去問題とはちょっと種類が違うものであるということです。

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